はじめまして。麦林と申します。私は日中は介護職。夜は自分の店でバーテンダーという生活を4年ほど続けました。なぜそんなことになったのか?借金があるから、生活が苦しいからというわけでなく、ただお店をやってみたいという衝動のそのままに自分の店は始まりました。
Episode1_そもそもなんでバーやってみようと思ったのか?
元々バーが好きだったかと言うと、別にそんなことはありませんでした。行きつけの店があるわけでもなく、有名店を巡ったりしたりしたこともない。そもそも自分は特別お酒が好き、というわけではかったのでお酒に関する知識もほぼ皆無でした。ただ誰もがそうであるようにバーという落ち着いた大人な雰囲気が好きなだけでした。
ある時期、夜勤明けと組み合わせれば実質3連休が取れていたので週1ペースで行ったことのない都道府県へ行ってみようという時期がありました。旅行先の目的はまず観光スポット巡り、それと温泉、そしては夜は必ずと言っていいほどバーに行ってました。基本1人旅行なのでなんの気ない話し相手になってくれる人がいるようなバーはうってつけの場所でした。
ある観光先で自分はいつものように地図アプリでバーを検索しました。前もって調べたわけでなく、夕飯を済ませてこの辺りでテキトーなんとなく選んだバー。その日は平日だったこともあって他にお客さんもおらずずっとマスターと2人きりでした。まず目についた壁にジャコ・パストリアルのポスターが飾ってあり、音楽の話で盛り上がりました。店主の方が奥からたくさんおすすめのレードを引っ張り出して来て色々と聴かせてくれたりしました。自分は、すごいいい店ですねと行ったら次にマスターに言われた
『君もやってみたらいいんだよ』その一言でした。
その一言ですぐに始めたわけでなく、実際に店をやってみようと思ったのはその一年後くらいでしたが、随分酔った割にその一言が妙に自分の脳みそにこびりついてました。『やってみたらいい』その一言自分の人生を変えました。確かにやりたいならやってみたらいい。
その時ちょうど訪問介護の仕事をして10年ほど経ってました。よく世間では給料が安いやらキツイやらと言われたりしますが、自分は特にしんどい思いをしたりたいして給与に不満はなかったのですが、はじめたばかりの頃に比べて仕事への情熱が冷めていっているのを感じていました。安定仕切ってしまった平凡な日常、自宅と仕事の行き来の退屈から出す売るために、何か新しいことにチャレンジしてみたいという気持ちがありました。
それと、自分には職場を通じての友人はいましたが、音楽や映画を語り合える友人はいませんでした。言うならば仕事ありきの友人関係、飲み会で楽しく飲んでも仕事を辞めてしまったらそれで疎遠隣終わってしまう関係。地元に今も連絡を取り合う友達はおろか知人すらいない。そんな自分の交友関係に空白を何かで埋めたい。かといって既存のコミュニティに入り込める勇気はなく、どうすればいいのかわからない。それなら、どこかのコミュニティに属そうとするのではなく、自分が好きな音楽を流すバー、自分の居場所を作り、そこに気の合う人が集まってくれたらいい!幸い今の自分にはそのチャレンジする時間がある!ただいきなりはじめて失敗する可能性もあるし、成功まで長い時間がかかる可能性もあるので日中は介護の仕事を継続しながら、夜はバーを営業してみよう!
それにはどんな物件がいいか。条件三つ。まず現住所から近いこと。初期費用が大きく抑えられる居抜き物件であること。1人でできる範囲の低コスト家賃の物件であること。そんなふうに物件を探しが始まりました。